恐竜ルネッサンス

動物園でワニを見たことがありますか?

餌を食べるとき以外は、ほとんど口を開けてボーッとしています。

ペットショップでたまに見かけるヘビやイグアナもあまり動かないし、カメも一日中のんびり日向ぼっこをしてるイメージがあります。

爬虫類というのは自分で体温を上げることができない変温動物なので、日光で体を暖めないと動くことができません。

恐竜も爬虫類なので、以前は「愚鈍でのんびりした生き物」だと思われていました。



しかし今から約50年前、デイノニクスの発見により恐竜のイメージが一転することになります。

【デイノニクスの全身骨格】
Jonathan Chen, CC BY-SA 4.0, via Wikimedia Commons

デイノニクスは足の指(第2趾=人差し指)に大きな鉤爪がついています。
体の小さなデイノニクスがこれを武器としてつかうためには、ジャンプして跳び蹴りするしかありません。
一度で致命傷を与えられなければ何度も飛びかかります。
(現在は傷をつけるための武器というより、獲物を押さえつけるために使ったという説が有力)

こんな動きは愚鈍な変温動物には不可能でしょう。

そうして、デイノニクスの発見者であるジョン・オストロムと、その弟子であるロバート・バッカーは『恐竜恒温説』を提唱しました。
恐竜(の一部)は爬虫類でありながら、哺乳類や鳥類と同様に恒温動物であると。

【ロバート・バッカー】
Ed Schipul from Houston, TX, US, CC BY 2.0, via Wikimedia Commons

この意見に対して当時はいろいろと批判もありました。

昔は恒温動物を「温血動物」、変温動物のことを「冷血動物」と呼んでいたことからも分かるように、爬虫類をちょっと見下していたんですね。

冷血だと思われていた生物が、我々人間様と同じ温血だというのですから、なかなかすぐは受け入れられなかったでしょう。


しかし、今では「恐竜の生き残りが鳥である」ということがわかっており、彼らが恒温動物だったことに何の違和感もありません。

このように、恐竜のイメージは50年ほど前にガラッと変わりました。

この出来事は「恐竜ルネッサンス」と呼ばれています。


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