生きた化石の化石

このフロアに展示されている角竜類(トリケラトプスの仲間)を「プシッタコサウルス」「プロトケラトプス」「シノケラトプス」の順に並べみましょう。

【左から「プシッタコサウルス」「プロトケラトプス」「シノケラトプス」】

最初は二本足で走り回っていましたが、四本足になって特徴的な襟飾りが付き、角が生えて体が大きくなっていく……

角竜の進化の流れがよくわかります。

特にプロトケラトプスからシノケラトプスへの大きさの進化は凄まじいですね。

この進化にどれだけの期間を要したのでしょうか。

実は、プシッタコサウルスは「白亜紀前期」に生息していたのに対し、プロトケラトプスとシノケラトプスはどちらも「白亜紀後期」の恐竜になります。

つまり、プロトケラトプスが進化してシノケラトプスやトリケラトプスの先祖なわけではなく、プロトケラトプスは原始的な姿のままでい続けた種なのです。

プロトケラトプスはこれで完成した姿だったわけです。
(少なくとも当時の環境では)


こういう場合は進化が止まることもあります。

現代でも昔から姿の変わらない生物がいて「生きた化石」なんて呼ばれていますよね。

巨大隕石の落下により多くの恐竜が滅んだとき、運良く生き残ったのは体の小さな鳥達でした。

そう考えると「大きくなることが必ずしも正解ではない」ということも分かりますね。


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