闘争化石

映画の影響により、恐ろしい恐竜の代表格になったベロキラプトルですが、昔はこの化石で有名な恐竜でした。

【1971年に発見された「ファイティング・ダイナソー」と呼ばれる標本】
Yuya Tamai from Gifu, Japan, CC BY 2.0, via Wikimedia Commons

なんと、プロトケラトプスと争っている状態のまま化石になってしまっているのです。

ラプトルの爪がプロトケラトプスの体に突き刺さり、逆にプロトケラトプスはラプトルに噛みついています。

Raul Martin, CC BY 2.5, via Wikimedia Commons

一体何が起こってこんな状態の化石になったのでしょうか。

真意は分かりませんが、いくつかの仮説が立てられます。


仮説① 相討ち

一番最初に思いつくのは、ラプトルがプロトケラトプスに襲いかかったものの、プロトケラトプスが果敢に応戦し、相討ちになってしまった状況でしょう。

しかし、現実にそのような状況が起こるのは稀です。

肉食動物が獲物に襲いかかるのは生きるためです。
その戦いに命をかけてしまっては本末転倒。

狩りが失敗したと思ったら、普通は素直に引き下がるはずです。

もしかしたら、ラプトルは逃げようとしたけど、自慢の爪がプロトケラトプスに食い込んで抜けなくなったしまったのかもしれません。


仮説② 片方がすでに死んでいた

戦っていたわけではなく、ラプトルがプロトケラトプスの死体を見つけて食べていたところ、何らかの出来事があってラプトルが命を落としたのかもしれません。

死の直前まで食事をしている状況はなかなかイメージしづらいですが、2匹同時に命を落とすよりは確率が高そうです。


仮説③ 死体が流れ着いただけ

もともと2匹は別のところにいて、洪水で流されたのかもしれません。そして2匹の死体がたまたま同じ場所に流れ着いたという仮説です。

この場合は洪水の前に別々の場所で既に死んでいて、死体が流された可能性も含みます。


仮説④ 生き埋め

プロトケラトプスは地面に穴を掘って生活していたという説もあります。

例えばラプトルが巣穴の中まで襲いに行ったところ、巣穴が崩れてプロトケラトプスもろとも生き埋めになってしまった……

なんて可能性もあるんじゃないでしょうか。


もちろん真相は分かりませんが、どんなドラマがあったのか考えるだけでワクワクしますよね!


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