ヘレラサウルスは「最古の獣脚類」と言われていますが、恐竜全体で一番古い訳ではありません。
「最古の恐竜」としては、エオラプトルやシレサウルスなどの名前が上がります。
とは言え、彼らはあくまで「暫定1位」であって、これからもっと古い恐竜の化石が見つかる可能性もあります。
実は恐竜の誕生についてはまだまだ分からないことが多く、その年代も実はハッキリしていません。
初期の恐竜は特徴が曖昧で、本当に恐竜に分類していいのか分からなかったり、そもそも時代が古いので特定が難しいようです。
確実に言えるのは「中生代三畳紀(2億5190万年前から2億130万年前)のどこかで誕生した」ということだけです。
恐竜は「主竜類」というグループの中から誕生しました。
現代の生物で主竜類に含まれるのはワニです。
ヘビやトカゲ(有鱗類)は、もっと早い段階で別れていました。
恐竜の特徴としてよく言われるのは「普通の爬虫類は足が体の横から生えていて、基本的に腹ばい状態。恐竜は足が真下に生えていて、体は地面から離れている。」というもの。
主竜類の中から、上記のようなタイプの種が誕生しました。
ただし、実際は上記のようなタイプのワニもいたようです。
もう少し正確に恐竜のことを表すと「骨盤にある、太ももの骨が繋がる穴“寛骨臼”が左右に貫通してるもの」となります。
これにより足の可動域が大きくなって、移動が得意になりました。
移動が得意ということは、獲物を追いかけるのも、敵から逃げるのも得意だということ。
環境の変化などで住み家を追われても、移動すれば生きていけます。
良いことづくしのように見えますが、その分「エネルギーを消費する」=「たくさん食べなければならない」というデメリットがありますね。
あまり動かず「省エネ」をモットーに暮らしていた爬虫類の中で、恐竜はハイリスク・ハイリターンの大きな賭けに出たと言うことです。
最終的に絶滅したとは言え、それまでの1億6000万年のもあいだ地球上を制覇し、一部は鳥類として現在も生きていることを考えると・・・・・・
恐竜の賭けは大当たりだったと言って良いでしょう。