サメが誕生したのは約4億年前と考えられています。
その間に多くの魚が硬骨魚に進化しましたが、サメはずっと軟骨魚であり続けています。
(一度硬骨になったが、再度軟骨に戻ったという説もあります)
骨が柔らかいと、何か良いことがあるのでしょうか。
軟骨のメリットとして、以下のことがあげられます。
摩擦の減少
我々の膝や肩などの関節部分にも軟骨があります。
軟骨は滑らかで間接の動きをスムーズにしてくれます。
全身が軟骨であれば、摩擦が少なくエネルギー効率の良い動きが可能です。
軽くて柔らかい
軟骨は硬骨よりも軽く、柔軟性があるため、サメやエイは迅速かつ効率的に水中を動くことができます。
深海での適応
深海の場合、硬骨では水圧で折れてしまう可能性があります。
深海魚の中には、分類的には硬骨魚でありながら全身の骨を柔らかく進化させたものもいます。
これらの利点により、サメやエイは軟骨魚類として独自の進化を遂げ、多様な環境に適応することができたのです。
硬骨魚類への進化が必ずしも「進歩」を意味するわけではなく、軟骨魚類としての生存戦略が成功しているため、硬骨に進化する必要がなかったと考えられます。