プリオサウルスとモササウルスは見た目がそっくりです。
しかし、分類上「仲間」というわけではありません。
イクチオサウルスがイルカに似ているのと同じで「収斂進化」のひとつと言えます。
プリオサウルスは、こう見えてプレシオサウルスやエラスモサウルスと同様に「首長竜」の一種です。
首長竜は当フロアの最初にいたノトサウルスのような生物から進化したものですが、その時点ですでに名前のとおり長い首を持っていました。
そこから首を短くし、顔を大きく進化させたのがプリオサウルス科です。
仲間にはクロノサウルスやリオプレウロドンなどがいます。
そう言われても首長竜に見えないと思いますが、泳ぎ方を見ると納得できると思います。
彼らはウミガメのように前後のヒレを動かしながら泳ぎます。
これはプレシオサウルスやエラスモサウルスと同じですね。
一方でモササウルスの泳ぎ方は全然違います。
体を左右に振り、魚と同様に尻尾で泳ぎます。
手足のヒレは主に方向転換に用いられます。(急いで泳ぐ時はヒレで水をかくこともあるかも)
そんなモササウルは「トカゲ」の仲間です。
ある種ののトカゲが敵から逃げるために海に移り住み、そのまま海中生活に合わせて進化したのがモササウルスです。
首長竜もモササウルスも恐竜ではありません。
しかし世間一般ではこれらも纏めて「恐竜」と呼ぶこともあり、恐竜図鑑に一緒に載ってることもあるかもしれません。
それ自体、私は別に構わないと思っています。(個人的感想です)
ただし、モササウルスを恐竜に含むとなると、ほぼ全ての爬虫類(ヘビやカメも含めて)が恐竜になってしまいます。
それほどモササウルスは恐竜とは違う生き物だということは知っておいて下さい。