竜脚類が減ったもう一つの原因として考えられるのは植物の変化です。
それまでの植物と言えば、胞子で増えるシダ植物と、松やイチョウなどの裸子植物でした。
時代が白亜紀に進むと、花を咲かせて種で繁殖する被子植物が登場します。
白亜紀に爆発的に数を増やした恐竜といえばイグアノドンやパラサウロロフスなどの鳥脚類です。
彼らはデンタルバッテリーと呼ばれる特殊な構造の歯を持っていたので、どんな植物でもよく噛んで食べ、消化吸収できていたのでしょう。
それに対して竜脚類は咀嚼できるような歯は持っておらず、基本的に食べ物は丸呑みしていました。
この食事法が白亜紀の植物に対応できなかったのかも知れませんね。
とは言え、もし竜脚類がよく噛んで食べる手法だったら、1日に食べられる食物の量が限られ、あれほど巨大な体を得ることはできなかったでしょう。
進化には「何が正解」というのはありません。
*1:Dietmar Rabich / Wikimedia Commons /“Dülmen, Kirchspiel, Richters Busch — 2016 — 3772-8” / CC BY-SA 4.0