元祖ティラノサウルス類!?

プロケラトサウルスは1910年に発見されました。
はじめは鼻先に角が生えていることから「ケラトサウルス」の仲間と考えられていたのです。

【ケラトサウルス】

ケラトサウルスというのは手の指が4本あり、獣脚類の中でも古いタイプの種類です。

プロケラトサウルスは発見されてから100年もの間、そんな原始的な獣脚類であるケラトサウルス科に分類されていました。


一方、2002年に中国で「グアンロン」という小型の恐竜が発見されました。

【グアンロン】
Durbed, CC BY-SA 3.0, via Wikimedia Commons

この恐竜はジュラ紀の地層で発見されたのですが、あのティラノサウルスの仲間だということが分かりました。

それまでティラノサウルスの仲間は白亜紀の地層からしか発見されていませんでしたが、この発見によりティラノサウルスの仲間はジュラ紀に誕生したことが分かってきました。


そして、このグアンロンは、100年前に発見されたプロケラトサウルスと共通する特徴を持っていたのです。

学者達が改めてプロケラトサウルスの頭骨を調べたところ、ティラノサウルの仲間の特徴(前歯の断面がD字型になってる等)があることが分かりました。

こうしてプロケラトサウルスは「ティラノサウルス上科」というグループに再構成されることになりました。


あくまで「ティラノサウルス“科”」ではなく「ティラノサウルス“上科”」です。

猫もライオンもトラも「ネコ」ですが、その関係より遠い親戚となります。

ティラノサウルスから見ると「おじいちゃんの、おじいちゃんの、おじいちゃんの……お兄さん」みたいなイメージでしょうか。
プロケラトサウルスが進化してティラノサウルスになったわけではありません。

とはいえ、現在見つかっているティラノサウルス一族の中では一番初期の恐竜となります。


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