あるところに2人の女性がいました。
2人は好きな音楽や食べ物のなどの趣味が一緒で、とても仲良しでした。
ところが異性の好みまで一緒だったので、同じ男の子を好きになってしまい二人の仲に亀裂が……
なんてことが現実でよくあることなのか、オジサンの私には分かりませんが、野生では生活環境がかぶっている生物同士はうまくいかないことがよくあります。
そこで生物達は進化の過程で、うまく棲み分けを行っていきます。
例えば、ある森に植物を食べる動物が何種かいた場合、あるものは草を食べ、あるものは低い木の葉を食べ、あるものは高い木の葉を食べます。実を食べたり、種を食べたり、花粉を食べるものもいるでしょう。
このように、空間や資源を生物ごとに使い分けることで、うまく共存していくことを「ニッチ分割」と言います。
テリジノサウルスやデイノケイルスは獣脚類なので、もとは肉食だったはずです。
しかし彼らは口や歯の構造から植物食だった可能性が高いと言われています。(虫や魚くらいは食べたと思われますが)
当時のアジアにはヴェロキラプトルからタルボサウルスまで、大小さまざまな肉食恐竜がいました。
そんな中でテリジノサウルス達は、肉(獲物)を奪い合わなくてもいいように、ニッチをずらしていったのかもしれませんね。