つい最近のことですが「プシッタコサウルス」の化石から「おへそ」の痕跡が見つかったという論文が発表されました。
「へそ」というのは、まだお母さんのお腹の中にいたころ、栄養や老廃物のやりとりを行っていた「へその緒」が繋がっていたあと。
つまり母体から直接生まれた証であり、哺乳類の特徴。
卵で生まれる鳥や爬虫類にへそは無い……
というのが一般的な常識ではないでしょうか。
しかし、実は卵で生まれる生物にもへそはあるんです。
亀の赤ちゃんにおへそがあるのは結構有名だし、ヒヨコなんかにも確認できます。
厳密には我々のおへそとはちょっと違います。
彼らは卵の中では「黄身」がお腹に付いていて、そこから栄養をもらっています。
生まれた瞬間はまだ小さな黄身がお腹に付いていて、しばらく餌を食べなくても大丈夫だったりします。
ちなみに、この栄養袋のことを「卵嚢(らんのう)」とか「ヨークサック」と呼びます。
これが少しずつしぼんで、袋ごとお腹に収納されていくんですね。
そしてしばらくは傷跡のようなものが残ります。
成長すると無くなってしまうんですが、これが鳥や爬虫類のおへそになります。
だから恐竜におへそがあっても、なんら不思議ではないんです。
なんだか、ちょっと親近感が沸きますね。