有名な角竜のほとんどは北アメリカの白亜紀後期(恐竜時代の末期)の地層から発見されています。
では、角竜は生まれも育ちも北アメリカなのでしょうか。
現在見つかっている角竜類の中で一番古いのはインロンという恐竜で、中国で発見されています。化石が見つかった地層はジュラ期のものでした。
まだインロンが最初の角竜かは分かりませんが、どうやら角竜はジュラ期のアジアで誕生したようです。
一見すると角竜のようには見えませんね。
比較的近縁であるパキケファロサウルスにも似ています。
その後、当時は陸続きだったベーリング海峡を通って一部の角竜が北米へ渡り、トリケラトプスのような巨体に進化していきました。
一方アジアに残った角竜達は、プシッタコサウルスやプロトケラトプスのように、小型であまり派手な進化をせずに生き続けていました。
と、思われていたのですが──
2010年にシノケラトプスが発表されました。
なんと中国からトリケラトプスに匹敵するサイズの角竜が見つかったのです。
北米の巨大な角竜達は2種類に分けられますが、シノケラトプスはその両方の特徴を合わせ持っています。
北米で巨大化した角竜がアジアに帰ってきたのでしょうか。
それともアジアに残った角竜が巨大化したのでしょうか。
答えはまだ分かりませんが、シノケラトプスは角竜の進化の謎を解く重要な存在として注目されています。
シノケラトプスの前身となる角竜の発見が期待されますね!
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