ハンディキャップ理論

グアンロンの特徴と言えば頭のトサカ。

武器になるような強度は無く、異性にアピールするための飾りだっと考えられています。

このような「ただの飾り」を持つ恐竜は他にもたくさんいます。

ニワトリのトサカのように、化石に残らない飾りを持つものもいたでしょう。

H. Zell, CC BY-SA 3.0, via Wikimedia Commons

ところで、なんで飾りがあるとメスにモテるのでしょうか。


派手な飾りがあると、獲物に見つかりやすくなったり、狭いところに顔を入れられなかったりと、狩りの時に不利になりますよね?

メスとしては、後世に子孫を残すために、生きるのに有利な遺伝子を選びそうなものです。

生物界では、時にこのようなハンディキャップを持った個体がモテる現象があります。

現生生物での最たる例は「クジャク」ではないでしょうか。

Jebulon, CC BY-SA 3.0, via Wikimedia Commons

あんな尾羽、ぜったい邪魔ですよね?

しかも、それを美しく保つのも大変です。

敵に襲われれば傷つくし、病気になれば痛むし、美しく保つために余計にエネルギーを消費する(餌をいっぱい食べないといけない)し……

でも、ちょっと考え方を変えてみて下さい。

こんなに管理が大変な飾りを美しく保ってる個体って凄くないですか?

そうなんです。

生物が自分の飾りを見せつける行為は「これを美しく保てるくらい、俺は強くて健康なんだぜ!!」と言うアピールになっているんです。

そしてそれは「俺と交尾すれば強くて健康な子が生まれるぜ!」というアピールに繋がるわけです。

バトル漫画などで、力の差を見せつけるときに、あえてハンデをつけることがあるじゃないですか。

「お前の相手なんて左手だけで十分だ」みたいなやつ。

あれと同じようなもんです。


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