ヴェロキラプトルと言えば、足の指に大きなカギ爪が付いてることを知っている人は少なくないでしょう。
この爪には『シックルクロー』というカッコいい名前がついています。
うしろ向きに生えている小さな指が人間でいう「親指」にあたり、シックルクローは「人差し指」に該当します。
さて、この鍵爪は実際どのような使い方をしていたのでしょうか。
最初は、ナイフのように敵を切り裂くものと考えられました。
しかし模型を使った実験などから「獲物に致命傷となるほどの傷を負わせるのは難しい」と判断されました。
現在では、この鍵爪は「獲物を抑え込むのに使った」という説が有力です。
タカやワシなどの現在の猛禽類が足で獲物を抑え込んでいるので、それと同じようなイメージですね。
しかし最近になって考えが改められ「やっぱり切り裂くのに使ったかもしれない」という説が再浮上しているようです。
化石として残っている爪というのは、いわゆる芯の部分であり、生前はその表面に固い角質がついていたので、本来の形状は分からないのです。
シックルクローも内側が薄く刃物状に角質がついていた可能性が出てきたため、上記のように言われ始めているようです。
まぁ、どちらにしろ相手が「鱗に覆われた恐竜」ではなく、軟弱な皮膚の人間なら簡単に大けがになりそうですけどね(^^;