進化は裏庭で

グアンロンは直接のティラノサウルスの祖先ではありませんが、このような小型の恐竜から何万年もかけてティラノサウルスになったことは間違いありません。

トリケラトプスも先祖を辿ればプシッタコサウルスのような小さな2本足の恐竜から進化したのです。

生物達はどのようなプロセスで姿を変えていくのでしょうか。


ティラノサウルスの祖先は小型の肉食恐竜でした。

しかしその中にも個体差があり、小顔の者がいれば、顔が大きい者もいるし、腕の長さも微妙にバラつきがあったはずです。

動物園に行くと、同じ種の動物はみんな同じ顔に見えるかもしれませんが、見慣れている飼育員さんはちゃんと見分けたりしますよね。


なぜ同じ種の動物なのに個体差があるのでしょうか。

基本的に子供は親の遺伝子のコピーなのですが、そのコピーに時々ミスが生じるからです。

こうして、親とちょっと違う性質を持った子供が生まれることを「突然変異」と言います。


ティラノサウルスに話を戻しましょう。

色々と個体差があったわけですが、顔(口)が大きい個体の方が餌である昆虫を捕まえやすかったとしましょう。

そうすると、微妙な差でしょうが顔が大きい方が生き残る確率が高くなり、ひいては子孫を残す確率が高くなります。

顔の大きい個体の子供も、やっぱり顔が大きい。
これを何世代も繰り返していくと、その種の中で徐々に顔の大きい個体が増えていきます。


さて顔が大きくなってくると、顔が重くて転びやすい個体が出てきました。
大事なときに転んでしまっては獲物を捕らえることはできませんね。

そんな中でも上手に狩りをしていたのは腕の短い個体達でした。
腕が小さい分、上半身が軽いのでバランスがとれていたのでしょう。

また、体が小さいと仕留められる獲物に限りが出てきます。
体が大きい方が、どんな獲物でも捕まえられるので、生き残る確率は高くなります。

こうして、生きていくのに有利な特徴を持った個体が子孫を残していき……顔が大きくて腕の小さく、そして体が大きいのがデフォルトになっていくのです。


今書いたシナリオは分かりやすいよう非常にシンプルにしたものなので正しい流れかは分かりませんが、進化とはおおよそこのような流れで起きています。

「突然変異」によって発生したいくつかのパターンの中で、不利な特徴は子孫を残せず「自然到達」されていく。

そして結果的に有利な特徴が残っていくんですね。

これがダーウィンが唱えた「自然選択説」の概要です。

【チャールズ・ダーウィン】

生物の進化は非常ゆっくりなので、いくら観察していても認識する事は難しい。

しかし、ダーウィンの言葉を借りれば、進化は今も裏庭で起こっています。

人間を含む全ての動物は試作品で、自然が誰を残すか決めるのを待っていると言えますね。


コメントする