次のポイントは「改変自由」だということです。
もちろん化石が見つかっているので、恐竜の当時の姿はある程度わかります。
骨だけでなく、足跡や糞の化石もあるので、どんな姿勢で歩いていたか、どんな生活をしていたかも分かるようになってきました。
それでも、化石だけでは分からないことがたくさんあります。
例えば角や爪は化石として出てきますが、あくまでもそれは芯の部分であり、生前はその外側がケラチン質で覆われていました。
このケラチン質がどのくらいの厚さだったのかは分からないので、角や爪がどのくらい長かったかは分かりません。
また、羽毛の有無や体の色についても、最近はいくつかの恐竜で分かってきたものの、まだ分からない恐竜の方が多いです。
それ以外にも化石に残らない軟組織の部位があったりするし、そもそも全身の化石が見つかることの方が少ないので、恐竜の外観には謎が多く残っています。
こういう時は現生動物などを参考にして復元していくのですが、最後は想像力を働かせていきます。
この「実際に存在していたにも関わらず、クリエイターの想像の余地が残っている」という部分も魅力のひとつだと思っています。
話は変わりますが、実は私は「色弱(最近は色覚多様性と言うらしい)」で、生まれつき色があまり分かりません。
赤系が特に苦手なので、赤と茶色のクレヨンはラベルを見ないと分からないし、焼き肉の生焼け部分も分かりません。
人の顔色も分からないので、むかし自作ゲームのキャラ絵をカラーで描いたときは「顔色悪すぎる」と周囲から言われたものです。
そんな私が現生動物の絵を描いたとしたら、きっと「色がおかしい」と酷評されることでしょう。
その点、恐竜は正確の色が分かってないので、どんな色で塗ったとしても「こういう色だったかもよ?」と言い張ることができるのですw
私のように「色が苦手だけど絵を描きたい」という人に、恐竜というモチーフはオススメです!!