恐竜の姿勢を見て下さい。
ほとんどの恐竜は、背骨が地面と平行になっています。
この姿勢……辛そうじゃないですか?
ディプロドクスなんて、こんなに長い首や尻尾を常に持ち上げていなきゃならないんです。
肩がこりそうですね。
実は恐竜は背骨に沿って強力な靭帯が走っていて、これが体を支えています。
腰を基準にして、強力なゴムが頭と尻尾を常に引っ張っているイメージで、これは吊り橋と同じ構造です。
この靭帯は、まさしくゴムのような性質なので、引っ張るためにエネルギーを必要としません。
力を抜けば自然と基本姿勢になり、力を入れることで首や尻尾を上下左右に動かしていたわけです。
「引っ張るためにエネルギーを必要としない」ということは、死んだあとも引っ張り続けるということです。
恐竜の全身骨格が見つかるとき、多くの場合は上の写真のように仰け反った状態になっています。
これは「デスポーズ」と呼ばれていて、恐竜が死んで横倒しになった後も、靭帯が頭と尻尾を引っ張り続けていた証拠です。