百獣の王と言えばライオンですね。
でも、ライオンって具体的に何が凄いんでしょうか。
トラの方がひとりで狩りをするし、チーターの方が足は速い。
咬む力ならワニに敵わないし……。
ライオンファンの方には申し訳ないですが、ライオンの王たる所以は「たてがみによるイメージ」ではないでしょうか。
さて恐竜界の帝王と言えば、ご存知「ティラノサウルス」です。
ティラノサウルスの凄さは見かけ倒しではありません。
まずは「歯」について。
同じ肉食恐竜でも、何を食べるかによって歯の形状は異なります。
魚を食べる恐竜の歯は突き刺しやすいように円錐形のシンプルな形をしてるし、他の恐竜の肉を食べる者はステーキナイフのようにギザギザがついて薄い歯を持っています。
ティラノサウルスの歯は太くてギザギザがついています。
長さも太さもちょうどバナナくらいです。
一端がギザギザしたバナナがズラッと並んでいるイメージ。
この歯の目的は「骨ごと噛み砕く」ことです。
実際ティラノサウルスのお腹の部分から、砕かれた他の恐竜の骨が見つかっています。
また、ティラノサウルスに噛みつかれたであろう傷跡を持つ植物食恐竜の化石も見つかっています。
さて、いくら歯が凄くても咬む力が弱くては意味がありませんね。
ご安心下さい。ティラノサウルスはとんでもない咬合力を持っていました。
ある論文では最大6トンにもなり、車でも噛み砕いただろうといわれています。
バナナサイズの歯にトラックが乗っかるくらいの力が加わるわけです。
そりゃ骨も砕けますよね……。
獲物を骨ごと噛み砕いて喰うというのがもう他の肉食恐竜とは一線を画すという事か…
恐ろしいですよね!(>o<)
ほかの肉食恐竜達が「肉を切り裂き失血させる」方法をとったのに対し、
コイツは「骨ごと木っ端にする」という方向に進化したのか……
恐ろしい……
究極ですね