下の写真はカルカロドントサウルスの頭骨です。
どこが『目』で、どこが『鼻の穴』だかわかりますか?
答えはこんな感じ。
穴がたくさんあってどこが目だか分かりにくいですね(^。^;)
でも鼻の位置は分かりやすかったと思います。
では次、ジラファティタンの頭骨です。
どこが目でどこが鼻でしょうか。
鼻の穴……無いですね。
実は鼻の穴はここになります。
なんと頭のてっぺんに鼻があるんですね!
昔はこのタイプの恐竜は体が重いので「水中で生活していて、水面からこの鼻の穴だけ出していた」と考えられていました。
しかし、現在はそこまで体重が重かった訳でもないことや、肺の構造的に水圧に耐えられないことがわかり、この説は否定されています。
では、どうしてこんなところに鼻があるんでしょうか。
実は本当にそこに鼻の穴が空いていたかどうかは分からないんです。
ちなみに、下の写真は何の動物の骨だかわかりますか?
皆さんが絶対に知っている動物の顔です。
なんだか、一つ目のモンスター見たいに見えますよね。
実はこれ「ゾウ」の頭骨なんです。
中央の穴が鼻の穴なんですね。
皆さんご存じの通り、生きてるゾウはここから長い鼻が伸びていて、鼻口はその先端にあります。
この長い鼻は筋肉で出来ていて骨がありません。
もちろん化石にも残らないんです。
もし現代にゾウがいなかったら、マンモスの化石を見つけても、まさか鼻が長いとは誰も思わなかったんじゃないでしょうか。
ちなみに我々人間の鼻だって骨で見るとこんな感じです。
鼻の高い西洋人だって、軟骨で鼻が尖ってるだけで頭蓋骨からは想像が付きませんよね。
人類を知らない宇宙人がこの骨だけ見たら、ゴリラのような鼻を想像するんじゃないでしょうか。
と言うことで、骨だけでは生前の鼻の形ははっきりわかりません。
先述のジラファティタンの鼻だって、軟骨に支えられて普通の位置に鼻があったかもしれないし、もしかしたら象のように長い鼻だったかもしれません。
広範囲の餌を食べるために、あれだけ首を長く進化させてるんですから、ついでに鼻まで長くした可能性はありますよね?
骨が無い部分の形状を知ることはなかなかできません。
いつか、その御尊顔を拝見できる日が来るのでしょうか?