恐竜の肉②

砂肝が嫌いな私の妻は、焼肉を食べに行くとハラミばっかり食べています(私はカルビ派)。

恐竜にハラミはあったのでしょうか。

H. Alexander Talbot, CC BY 2.0, via Wikimedia Commons


ハラミと言えば、普通は牛の横隔膜のことを指します。

横隔膜は肺を膨らませるための筋肉で、これが痙攣を起こすと「しゃっくり」になります。

横隔膜は哺乳類だけが持っていて、気嚢を使った呼吸をする恐竜や鳥類にはありません。



ちょっと話が逸れますが、昔は「体の大きな恐竜は水に体を沈め、浮力を使って生活していた」と考えられていました。

そうしないと体が重すぎて歩けないと思われていたんですね。

竜脚類たちの鼻の穴がおでこにあったことも「水面から鼻だけ出して呼吸していたのだろう」と予想され、水中生活説を後押ししていました。

しかし横隔膜を持たない恐竜たちは肺を広げる力が弱いため、水中に入ると水圧で肺が潰れてしまい呼吸できなくなることがわかりました。

今では、恐竜の体は軽量化されてて浮力を利用しなくても地上で生活できることがわかり、上記の説は否定されています。



話を戻します。

恐竜には横隔膜が無かったのでハラミも無いことになりますね。


ただし「鳥ハラミ」というお肉もあります。

鳥に横隔膜はありません。

鳥ハラミは内臓を守るためのお腹の外側の筋肉になり、牛や豚のハラミとは全く別物です。

こっちのハラミであれば恐竜にもあったでしょう。


こうやって恐竜と現代生物の比較をしてみるのも面白いですよ。


コメントする