トロサウルスとトリケラトプスは見た目が非常に似た恐竜で、住んでいた時代や地域も重なっています。
そのため、「トリケラトプスとトロサウルスは同じ恐竜ではないか?」という意見が出てきました。
両者を見比べればフリルの大きさなどに違いがありますが、我々人間の中にも耳の大きい人や小さい人がいるように、恐竜にも個体差があって当然です。
そこで、10年ほど前に「この2種は同種で、これからはどっちもトロサウルスと呼ぶことになる。トリケラトプスという名前は使われなくなる!」といった話題が主にネット上で見られるようになりました。
本当のところはどうなのでしょうか。
骨を見比べてみると、トロサウルスはフリルに穴が開いているのがわかります。
実はトリケラトプス以外の角竜達は皆フリルに穴が開いて、ここに穴が開いていないのがトリケラトプス特有の構造なのです。
そこで次のように考えられたのです。
「トリケラトプスは幼少期はフリルが小さく、成長と共にフリルが大きくなっていく、そして老齢期にはさらにフリルが大きくなり穴が開くのではないか」と。
このように考えられた原因として、トロサウルスの若い個体が見つからないというのもあげられます。
しかし、現在ではフリルの穴以外にも違いが見つかり「両者は別種である」という見解が主流になっています。
(本当のところは分からないですけどね)
ちなみに例え両者が同じ生物だった場合、先に付けられた名前が有効となります。
トリケラトプスの名前がついたのは1,889年、トロサウルスは2年後の1891年です。つまり、同種とされれば両者ともトリケラトプスと呼ばれることになるはずなので、トリケラトプスが消えることはありません。
「トリケラトプスが消える」というタイトルの方が話題性があるので、ネットではそんな騒がれ方をしたのでしょうね。
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