ツノからコブへ

セントロサウルス亜科の進化の過程を見ていきます。

上からスティラコサウルス、エイニオサウルス、パキリノサウルス

長いトゲトゲが格好いいスティラコサウルスが生きていたのは約8000万年前。
その少しあと、約7500万年前頃にはエイニオサウルスが生息していました。
そして、隕石衝突によって恐竜が滅ぶ約6600万年前まで生きていたパキリノサウルス

この3種の顔を見比べてみましょう。


まず、フリルの周りのトゲ「ホーンレット」に注目します。

スティラコサウルスには立派な長いトゲ(ツノ)が6本生えていますが、エイニオサウルスではこれが2本に減り、パキリノサウルスではさらに小さくなっています。

また、鼻先のツノ(鼻角)の変化もおもしろいですね。

スティラコサウルは太く逞しい立派なツノでしたが、エイニオサウルスサウルスでは薄くなって前方に曲がり、パキリノサウルスではツノですらなくなってしまっています。


これがセントロサウルス亜科の特徴的な進化の流れです。

彼らのツノは、敵から身を守るための武器として使っていたでしょう。

しかし、それだけではなくメスを巡って雄同どうしで争ったり、クジャクの羽のように異性にアピールするためのディスプレイ(飾り)として使ったりと、同種間で使用する事も多かったと考えられています。

鋭いツノを使っていると、時には相手に大ケガをさせてしまうことがあります。

自分の強さを見せつけることは大事ですが、同種間で相手に致命傷を与え、種や群の数を減らしてしまうのは得策ではありません。

そこで、相手を傷つけないようにこのような進化をしたと考えられています。


ただし、現代では牛などのように鋭いツノをぶつけ合って争う動物もいるため、この考え方を否定する意見も存在します。


結局このような進化をした理由は分かりませんが、人間が年を取ると「角(かど)がとれて丸くなる」と言われるのと同様に、彼らは進化するごとに角(つの)がとれて丸くなっていったのは事実です。


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